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「小さな自分の 小さな灯び…」
そう思ったその時に
「それでいい」という声がした。
「小さくてもいいんだよ。
大切なのは、灯びが集まることなんだ。
ばらばらに散っていてはいけないよ。
それは簡単に吹き消されてしまうものでもあるから。
私はね、その小さな灯びの一つ一つの光の違いを愛している。
その光が集まって 互いに照らしあう姿は
それはそれは複雑な美しい輝きを放つのだ。
私はそれを眺めると、とても幸せな気持ちになるんだよ…」
という声がした。
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